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離婚相談
相手方や自分が躁鬱、鬱病、境界性人格障害(パーソナリティー障害)、広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー障害、学習障害)、パニック障害、双極性障害、解離性障害、アダルトチルドレン、各恐怖症、ギャンブル依存症、セックス依存症など各依存症などが起因し離婚を検討・確定している方からの相談が増えています。支えてきた側が相手方が精神疾患だと分かって支えてきたがもう限界である、精神疾患を患っている側が、これ以上、周囲に迷惑はかけたくないなど心労からの離婚決意を語ります。
通常の離婚と異なり精神疾患が理由で離婚する場合は、要素として慰謝料、面会交流で争うことが最も多いと感じます。離婚後は鬱病や双極性障害など自身でも精神を安定させることが困難な状況下で面会交流を望むが相手方が応じない(別居親が精神不安定なため危険等を理由に)など、不履行となり紛争が始まります。
精神疾患が理由の離婚と注意点
パートナーの精神疾患が理由で離婚を考える方の多くは、ある程度の出来事ならば病が引き起こしたとなのでパートナーを支えようという基本的心情があります、この心情は外傷同様に精神疾患を同じ位置付けで捉えるため心の許容範囲が広く困難に対して自身の中で割り切ることできます。しかし、パートナーの心無い言動だけではなく、浮気や不貞などの場合は異性としての個人的心情で判断し夫婦間、男女間の信頼や信用、自信を失い離婚を考え始めるのです。実際、離婚となった場合、不貞行為は違法行為(慰謝料請求の対象)ですので離婚理由となりますが、精神疾患の場合は強度であるかが問われます。この点が難しいところです。その他、何故、精神疾患になったのかも重要です、夫婦間が理由で精神疾患になったのか、仕事や人間関係でなったのかにより相手方との向き合い方や修復・離婚の仕方は大きく異なります。
精神疾患の特徴と把握
精神疾患の特徴を把握することは離婚を考える以前に行わなければいけないことです。心無い言動を引き起こしている原因は何かを知ることは離婚するにしてもしないにしても重要なことです。(民法が定める離婚理由:強度の精神病、婚姻を維持しがたい重大な理由といえるのかなどにも関係してきます。)
精神疾患で起きる言動なのか、基本的な性格なのかにより、支える側が今後、病のみならず性格も含め、共に歩めるか考える必要があります。鬱病、躁鬱、解離性障害、恐怖症や依存症など様々な精神疾患がありますが、症状や対処法、投薬量や期間はことなります。外部リンク:双極性傷害などはⅠ型とⅡ型があります、その症状を把握することで自身への心の負担と受け取り方(心の準備)も変わってくるのです。知識は心の準備と心の許容を広げます。
現在の状況を把握する

精神疾患患者と支える側、両者が状況(相手方の心理的ストレス)を理解し合うことが必要です。現在の状況を両者が把握することで感情論をぶつけることを避け、問題の本質だけと向き合い歩むことが出来ます。問題の共有化が「病」と「離婚」は別の問題であると気付かせてくれるのです。

精神疾患患者を支える人に支える人が必要
精神疾患患者と共に暮らすというのは両者にとって非常に大変なことです、精神疾患がある側は自分を責めたり相手を責めたりを繰り返すことが多いですが、心をコントロールできないので自身も歯がゆい思いです。支える側は自分の人生経験から捉える常識に基づきながら相手に伝えますがうまく伝わらずに苦しみます、この苦しみは自分の常識さえもわからなくさせ、何が正しく何が違うのか、物事の意味すらも見えなくさせてしまいます。この様な時間が長時間経過すると支える側が鬱病となる危険性があります。精神疾患患者を支えるには、その支える人を支える第二の杖が必要です。
精神疾患と面会交流
精神疾患がある別居親と面会交流を行う場合は様々な問題が考えられます。
まず体調が不安定なので予定通りに面会交流が行えずに日程変更がある可能性がある、投薬の種類や量によっては歩行困難であったり眠気がでることがあるので、車の運転や子の引き渡しに関し危険がある。感情の起伏が激しいので付き添いであれば可能だが受け渡しに不安がある、面会交流で子を引き渡したが、子を遠方まで連れて行ったが体調が悪くなったので子を引き取りに来てほしい、など、様々な問題が起きる可能性があります。
その他、強度の精神病の場合は事件になる可能性もあるので第三者の介入が必要になることもあります。
精神疾患と離婚を考える
上記のように、精神疾患のあるパートナーとの離婚や面会交流は冷静に現状把握から始めなければいけません、両者が心と身体のバランスが取れていないと、疲れたのでもう離婚したいという、本意と異なる決断に繋がり、結果、問題が起きれば、あの時は限界だった、全て相手方が悪いと思考し、争いが更に激化します。
精神疾患と離婚裁判

別居から3年3ヶ月の夫婦につき、妻のうつ病が治癒し、あるいは妻の病状についての夫の理解が深まれば子人関係は改善することも期待でき、いまだ破綻しているとまではいえないと判断された事例(名古屋高判平成20年4月8日)
夫婦関係の「破綻」について、家裁と高裁とで結論が異なったケースです(家裁裁判月報平成21年2月第61巻第2号)。
高裁は、別居から3年3か月の夫婦につき、夫が離婚を考える原因となった妻の言動は、うつ病の影響を受けた可能性があり、別居後4ヶ月ほどで申し立てられた調停や訴訟の機会を除くとほとんど話し合いの場を持つことができなかった夫婦にとって、当事者間の婚姻関係は破綻に瀕しているが、妻のうつ病が治癒し、あるいは妻の病状についての夫の理解が深まれば婚姻関係は改善することも期待でき、現時点ではいまだ破綻しているとまではいえないと判断されました。
家裁では、
①別居期間は約2年半を越え、ほとんど交流がないこと、
②被告(妻)には原告(夫)との関係修復への強いものがあるが、その内容は、原告の変化を期待するに過ぎないものであること③別居当時の被告の言動は、うつ病の強い影響を受けていたものとはいえ、原告はそれにより関係修復の意欲を失っていること、 ④被告にも、「良い嫁、かわいい嫁」を過剰に意識した相応の原因があることから、原告と被告との夫婦関係が破綻していると認定しています。これに対して、高裁は、
①被告の言動については、うつ病に罹患しながらいまだ治療を受けていないか、あるいは治療を開始したばかりのことであり、この時期の被告の原告に対する感情的、攻撃的な言動は、うつ病の影響を受けたものであること
②うつ病が治癒すれば、関係も改善され、婚姻関係は円満に修復される可能性もあること
③原告は、被告からうつ病に罹患している旨を聞かされていながらこの治療に協力したり、その治癒を待つことなく別居を開始し、現在まで、交流をさけており、いささか感情に流された行動であることなどを理由に、夫婦関係は破綻していないと判断しました。

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